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グローバル・トゥー・ジェイ代表への質問と回答
グローバル・トゥー・ジェイ代表・宮嶋にお寄せいただいた主なご質問と回答を以下にご紹介いたします。
Q
プロの翻訳者として活躍するためには、グローバル・トゥー・ジェイの翻訳講座の添削課題でどの程度の評価を獲得する必要があるでしょうか。(YHさん・30代女性)
A
添削課題の評価で言えば、A〜Eの5段階でAを獲得できる翻訳力が実務では求められるでしょう。そして、添削課題と実務の大きな差は、要求されるスピードです。実際の仕事では添削課題の場合のように翻訳作業に時間をかけることはまず出来ませんので、短時間で高いクオリティに仕上げる力が必要です。また、添削課題でB評価以下の方でも、採用基準がさほど厳しくない翻訳会社であれば、トライアルに合格できることもあるかもしれません。ただ、そうした翻訳会社は、金融翻訳の受注件数が少なく、内部にクオリティをしっかりと管理できる編集者がいない場合が多いため、登録をしても翻訳力を磨ける場にはなりにくいようです。ですから、翻訳力が不十分な場合には、翻訳会社への登録を焦るよりも、まずはじっくりと翻訳力を向上させる学習をされた方が、長い目でみれば翻訳者として成功する近道ではないかと思います。
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Q
トライアルに受かるコツがあれば教えて下さい。(NNさん・40代女性)
A
個人的には、特別なトライアル合格のコツやテクニックのようなものがあるとは思いません。トライアルに合格するか否かはまさに翻訳力次第ではないでしょうか。ただ、トライアル訳文を提出する前に、次の点は念入りに確認しておきましょう。1)誤字脱字がないか、2)表記の乱れ(全角半角の不統一、送り仮名の不統一など)がないか、3)固有名詞はインターネット検索などで調べた最も一般的な日本語表記を使用しているか。翻訳会社は、当たり前のことがきちんと出来ているかを必ず見ています。もちろん、履歴書など訳文以外の応募書類に関しても、誤字脱字や表記の乱れには注意しましょう。
また最近、当社の翻訳講座の修了生を対象としたトライアルで一つ残念な点があります。それは、修了生の皆さんの訳文を拝見すると、講座で取り上げた専門用語、翻訳テクニックなどがあまり生かされていない方が多いことです。当社でのお仕事に興味を持ってくださるのはうれしいことですが、まずはしっかりと講座の内容を吸収したうえでトライアルに挑戦していただきたいと思います。
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Q
フリーランス翻訳者、そして翻訳会社の代表として活躍されてきた中でヒヤリとした経験、または「大きな失敗をしたものの、そこから得たものは大きかった」などといったエピソードはありますか。(JIさん・50代男性)
A
フリーランス時代も会社を設立してからも、私の「ヒヤリ」のパターンは決まっているようです。それは、分量的・内容的に相当厳しい案件を引き受けた結果、「もしかして期日までに終わらないかもしれない」と強いプレッシャーを感じながら仕事をする状況になってしまうことです。基本的には無理のないスケジュールで仕事を受注していますが、お客様から「どうしても御社でなくては」、「週明けの会議で絶対に必要な資料です」、「マーケットが大きく動いたので、出来る限り早くレポートを配信する必要があって」などとうかがうと、つい何とかしようと思ってしまうのです。もちろん、それで結果的に納期を守れなかったり、翻訳のクオリティが落ちたりしたら、お客様の信頼を失うことになりますので、いったんお引き受けした仕事については、翻訳者の皆さんには無理をお願いし、私自身も必要であれば睡眠時間を一日数時間に削ってもこなしてきました。
これらの経験から私が学んだことは二つあります。まず、少しの背伸びは能力を向上させるのに必要だということです。最初はほぼ不可能に感じられたことも、人は追い詰められると案外出来てしまうものです。殺人的とも言えるスケジュールをこなして訳文をお客様に無事納品し、「人間の能力は無限だ」と感じたことがこれまでに何度もありました。また、そうした厳しい仕事の後は、同じ分量・難易度の仕事が以前よりも楽にこなせるようになっているのです。常に余裕を持って取り組める仕事ばかりしていると、私たちが本来持っている力は潜在能力のままで終わってしまうのではないかと思います。
そして、二つ目に学んだのは、体力の大切さです。自分の能力を伸ばすのに若干の背伸びが必要だとすれば、それを単なる「安請け合い」にしないためには体力が不可欠です。健康でなければ、仕事で無理は出来ません。また、体調が万全でなければ、少し厳しい仕事に対して、「挑戦してみようか」という気力も沸いてきません。私は学生時代、会社員時代にはどちらかと言えば身体が弱い方でしたが、水泳、マラソンなどのスポーツを通じてそれを克服しました。現在は、週5日程度のエクササイズで体力の維持と向上に努めています。翻訳者を目指す皆さんは、もともと読書などが好きな「インドア派」の方が多いのではないかと思いますが、翻訳者として長く活躍されたいのであれば、ぜひ身体を動かすことを習慣にしてください。せっかくの知力も、体力がないと十分に生かせませんから。
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Q
優秀な翻訳者と二流の翻訳者との差は何だと思いますか。(KSさん・40代男性)
A
簡潔に答えるのはとても難しい質問ですが、あえて言うならば、「完璧を求める姿勢があるか否か」でしょうか。私が知っている一流の翻訳者は皆、どんな細かなミスでも猛省し、自分の能力をさらに高めようと常に努力しています。あくまでも完璧を目指すのか、「ほどほどでいい」あるいは「(顧客からの)苦情がなければいい」などと考えるのかが、一流の翻訳者とそうでない翻訳者の大きな違いでしょう。人間ですからもちろん完璧はありません。しかし、あきらめずにそれを淡々と追求するのが、翻訳に限らずどんな仕事でも真のプロフェッショナルなのだと思います。
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Q
失業中で仕事を探していますが、年齢が53歳と高齢でなかなか就職先が見つかりません。それで、昔からの夢であったプロの翻訳家になりたいと最近思うようになりましたが、最低数年かかると聞き、正直迷っています。6ヵ月間で翻訳技術をマスターし、一日も早くプロとして独立したいのですが、そのための効果的な勉強方法があれば教えて下さい。(MMさん・50代男性)
A
まず、失礼を承知で少し厳しいことを言わせてください。ご質問を拝見すると、「翻訳がやりたい」ではなく、「他が難しいので翻訳でもやってみようか」と、消去法で翻訳を選択されているような印象があります。しかし、翻訳の世界は決して甘くありません。経済的なご事情もあるのかもしれませんが、数年かかるということで迷いが出てくるようなお気持ちであれば、プロを目指すことはおやめになった方がよいかと思います。
日本の英語教育では必ずといっていいほど英文和訳(あるいは和文英訳)の学習がありますので、「翻訳ならちょっと勉強すれば自分にも出来る」という気持ちになってしまう方が少なくないようですが、プロとして通用する翻訳力というのはまったく別の次元のものです。だからこそ、その貴重な「職人技」にお客様が高い料金を支払って下さるのです。逆に言えば、誰にでも簡単に短期間で身に付けられるようなスキルであれば、それには大した市場価値はないわけです。
また、金融翻訳は定期案件が多いため、能力の高い翻訳者であれば収入は比較的安定しています。弊社でも、トップクラスの在宅翻訳者は、平均的な会社員と同じかそれを上回る収入を得ています。しかし、フリーランスの仕事の大半がそうだと思いますが、そのレベルに達するまでにはある程度時間がかかります。ですから、なるべく早く安定した収入を得ることが一番の目的であるならば、翻訳者として独立を目指すことが最も良い選択なのかは疑問です。
ここまで書いてきて、何だか相当ネガティブな内容になっていることに気がつきました。これでは誰も金融翻訳の道に入ってきてくれなくなりそうです(笑)。しかし、私が最もお伝えしたかったのは、翻訳がかなりの訓練を必要とする「職人技」であること、そして何よりも「好き」という気持ちが強くないと上手くはいかないということです。職業として考えた場合、もちろんある程度の適性は必要でしょう。しかし、人間は好きなことであれば、努力を努力とも思わず頑張れますし、それをやっているだけで幸せを感じるものです。反対に、どんなに適性があっても、金銭的に大きな報酬を得られても、好きでないことを仕事にする人は不幸でしょう。MMさんはまず、翻訳が本当にご自身の望む今後のキャリアであるのかをもう一度じっくり考えてみてはいかがでしょうか。そのうえで、「自分は絶対に翻訳がやりたい」ということであれば、再度ご連絡をください。弊社では50歳代、60歳代で第二のキャリアとして翻訳の仕事をされている方がいらっしゃいますが、皆さん豊富な人生経験が翻訳に良い形で生かされており、翻訳は年齢を重ねることが決してマイナスにならない職業なのだと強く感じます。多くの翻訳者を見てきた経験から、正直申し上げて6ヵ月で独立というのは不可能に近いと考えますが、学習方法について若干のアドバイスはさせていただきたいと思います。
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